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畑違いの業種からでも採用できる?未経験者採用を成功させるポイント

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畑違いの業種からでも採用できる?未経験者採用を成功させるポイント

株式会社SELF ACHIEVE 代表取締役CEOの新原です。

「人手不足で採用がなかなかうまくいかない…」「そもそも応募者が集まらなくて困っている」

神戸や阪神間で事業をされている経営者の方から、このようなご相談をいただくことが増えました。即戦力となる経験者の採用が理想ですが、競争が激しく、良い人材に巡り会うのは至難の業ですよね。

そんな中、多くの企業が新たな可能性として注目しているのが「未経験者採用」です。畑違いの業種から人材を採用することで、採用の門戸を広げ、組織に新しい風を吹き込むことができます。

弊社も2011年の創業以来、14年間のWEBマーケティング事業を通じて、多くの中小企業の採用課題と向き合ってきました。

私自身、経営者として、そして採用支援の専門家として、未経験者採用には大きな可能性があると確信しています。

この記事では、未経験者採用のメリット・デメリットから、面接での見極め方、育成のポイント、そして定着率を高める施策まで、私の14年間の経営経験に基づいた実践的なノウハウを余すところなくお伝えします。

【この記事の結論】未経験者採用を成功させる3つの鉄則

鉄則ポイント
1. 採用基準を変える経験やスキルではなく、「カルチャーフィット(企業文化との相性)」「ポータブルスキル(持ち運び可能な能力)」を最重要視する。特に「問題解決能力」や「学習意欲」があるかを見極めることが成功の鍵。
2. 面接で見極める「なぜこの業界なのか?」という本気度を深掘りし、学習意欲を裏付ける「具体的な行動」(例:書籍を読んだ、資格の勉強を始めた)があったかを確認する。言葉だけでなく行動を見ることが重要。
3. 育成と定着の仕組み入社後のミスマッチを防ぐため、仕事の厳しい面も正直に伝える「期待値調整」を徹底する。さらに、段階的な育成計画と定期的な面談で孤立を防ぎ、早期離職を防止する。
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目次

未経験者採用とは?畑違いの業種から人材を迎える選択肢

まず、「未経験者採用」とは何か、その定義から確認しておきましょう。一言で「未経験」と言っても、実はいくつかのパターンに分かれます。

未経験者採用の定義と3つのパターン

未経験者採用は、大きく分けて以下の3つのパターンがあります。

パターン業界経験職種経験特徴教育コスト
① 完全未経験なしなし業界知識も業務スキルもゼロから教育する必要がある。ポテンシャルを最も重視する採用。
② 業界未経験・職種経験ありなしあり業務スキル(例:営業、経理)は持っているため、業界知識の教育が中心となる。
③ 業界経験あり・職種未経験ありなし業界知識はあるため、新しい職務のスキル習得が中心となる。

弊社の経験では、特に中小企業の皆様にとって、比較的取り組みやすいのは「② 業界未経験・職種経験あり」のパターンです。例えば、IT業界の経験はないけれど、前職で営業経験が豊富な方などですね。基本的なビジネススキルや職務遂行能力が備わっているため、育成コストを抑えやすいのが特徴です。

中小企業が未経験者採用を検討すべき背景

なぜ今、多くの中小企業が未経験者採用に目を向けるべきなのでしょうか。その背景には、厳しい採用市場の現実があります。

リクルートワークス研究所の調査によると、2026年卒の大学生・大学院生に対する求人倍率のうち、従業員300人未満の企業では8.98倍という非常に高い数値が出ています。これは、一人の学生に対して9社近くが求人を出している計算になり、経験者の中途採用市場はさらに厳しい状況です。

私自身、神戸で14年間会社を経営してきて、優秀な経験者を採用することの難しさは痛いほど理解しています。だからこそ、採用の視野を「未経験者」にまで広げることが、企業の成長にとって不可欠な戦略となっているのです。

未経験者を採用する5つのメリット

「でも、未経験者を採用するのは不安だ…」と思われるかもしれません。しかし、未経験者採用には、その不安を上回る大きなメリットがあります。

メリット1: 母集団が広がり、優秀な人材と出会える可能性が高まる

最大のメリットは、応募者の母集団が劇的に広がることです。
「経験者のみ」という条件を外すだけで、応募者の数は数倍、時には10倍以上になることもあります。弊社の採用支援の経験でも、応募条件を緩和したことで、これまで出会えなかったような異色の経歴を持つ優秀な人材と巡り会えたケースが数多くありました。

メリット2: 意欲とモチベーションが高く、チームを活性化する

新しい分野に挑戦しようという方は、非常に高い学習意欲とモチベーションを持っています。その「何とかして吸収しよう」というひたむきな姿勢は、既存の社員にも良い刺激を与え、チーム全体の活性化につながります。

実際に、未経験で入社した社員の一生懸命な姿が、周りの協力を引き出し、組織の一体感を高める光景を何度も見てきました。

メリット3: 前職の思い込みが少なく、素直に学ぶ姿勢がある

経験者採用で時折見られるのが、「前職ではこうだった」という過去のやり方との比較です。一方、未経験者は業界の常識や業務の進め方に対する思い込みがありません。そのため、新しい知識や自社のルール、企業文化をスポンジのように素直に吸収してくれます。

これは、経営者として「自社のやり方」を浸透させ、組織文化を醸成していく上で大きなメリットだと感じています。

メリット4: 異業種の視点が新しいアイデアを生む

畑違いの業界で培われた経験や視点は、時に社内の「当たり前」を覆す新しいアイデアやイノベーションの種になります。私自身も、WEBマーケティング業界に入る前は外資系企業やラジオ局で働いていました。その時の経験が、今の会社の経営やサービス開発にユニークな視点を与えてくれていると実感しています。

メリット5: 長期的な育成で自社にフィットした人材を作れる

未経験者をゼロから自社で育成するということは、企業文化や価値観に深く共感し、まさに「自社色」に染まった人材を育てられるということです。これは、短期的な戦力確保以上の価値があります。

弊社では「クライアントの自走化支援」をモットーにしていますが、これは社員育成も同じ。長期的な視点でじっくり育てることで、会社にとってかけがえのない財産となるのです。

未経験者採用の4つのデメリットと対策

もちろん、メリットばかりではありません。経営者として、デメリットとそれにどう向き合うかもしっかり考えておく必要があります。

デメリット1: 教育のコストと時間がかかる【対策も解説】

【デメリット】
未経験者が一人前の戦力になるまでには、当然ながら教育のための時間とコスト(人件費)がかかります。これは最大の懸念点かもしれません。

【対策】
重要なのは、完璧な研修制度を最初から用意しようとしないことです。
まずは、OJT(On-the-Job Training)を基本とし、先輩社員が実務を通じて教える体制を作りましょう。その上で、段階的な育成計画を立て、3ヶ月後、半年後、1年後のゴールを明確に設定します。これにより、教える側も教わる側も目標を見失わずに進むことができます。中小企業でも実現可能な、現実的な育成計画を立てることが成功の鍵です。

デメリット2: 早期退職のリスクがある【対策も解説】

【デメリット】
入社後に「思っていた仕事と違った」「自分には向いていないかもしれない」と感じ、早期に退職してしまうリスクがあります。

【対策】
これは、入社前の「期待値調整」ができていないことが主な原因です。対策として、採用サイトや面接の場で、仕事の良い面だけでなく、大変な面や厳しい面も正直に伝えることが重要です。これはWEBマーケティングにおける「正直な情報発信」と同じ考え方です。あらかじめリアルな情報を伝えることで、候補者自身に「それでも挑戦したいか」を判断してもらう(セルフスクリーニング)、これがミスマッチを防ぐ最も効果的な方法です。

デメリット3: 管理職や周囲の負担が一時的に増える【対策も解説】

【デメリット】
未経験者の教育は、直属の上司や先輩社員の業務負担を一時的に増加させます。彼らの協力なくして、育成は成功しません。

【対策】
「育成は担当者任せ」にせず、「チーム全体で新しい仲間を育てる」という文化を醸成することが不可欠です。経営者自らがその重要性を発信し、育成に時間を割くことを評価する仕組みを作りましょう。負担は一時的なものですが、チームで人を育てる経験は、組織全体の結束力と指導力を高める貴重な機会となります。

デメリット4: 給与設定が難しい【対策も解説】

【デメリット】
未経験者の給与をどの水準に設定するか、既存社員や経験者とのバランスをどう取るかは、経営者として悩ましい問題です。

【対策】
私の経験から、「将来性(ポテンシャル)」と「市場相場」の2つの軸で考えることをお勧めします。まずは地域の同業種・同職種の未経験者給与の市場相場を調べます。その上で、本人のポテンシャルや前職での経験(職種経験ありの場合など)を考慮して最終決定します。関西企業の給与水準も踏まえつつ、既存社員が納得できる公平な設定を心がけましょう。

未経験者採用を成功させる採用要件の設定方法

では、具体的にどのような人材を採用すればよいのでしょうか。スキルや経験が見えない分、「採用要件」の設定が成功の9割を決めると言っても過言ではありません。

カルチャーフィットを明確に言語化する

最も重要なのが「カルチャーフィット」、つまり自社の文化や価値観に合うかどうかです。
「なんとなく合いそう」といった曖昧な基準ではなく、「私たちの会社では、こういう行動を大切にしている」というレベルまで具体的に言語化しましょう。

【重要ポイント】カルチャーフィットの言語化例

  • 職場フィット: チームで協力することを重視するのか、個人の裁量を尊重するのか。
  • 業務フィット: スピード感を持ってどんどん試すことを求めるのか、丁寧さや正確性を重視するのか。
  • 価値観フィット: 弊社のモットーである「実直に。誠実に。」という価値観に共感できるか。

弊社SELF ACHIEVEでも、この言語化を徹底することで、採用のミスマッチを大幅に減らすことができました。

ポータブルスキルを見極める基準を作る

次に重視すべきは、業界や職種が変わっても通用する「ポータブルスキル」です。

  • コミュニケーション能力: 相手の話を正確に理解し、自分の考えを分かりやすく伝えられるか。
  • 問題解決能力: 壁にぶつかった時、他責にせず「どうすれば解決できるか」を考えられるか。
  • 学習意欲: 新しいことを学ぶのを楽しめるか、自ら情報を取りに行く姿勢があるか。

例えば、弊社のWEBマーケティングの仕事では、クライアントの課題をヒアリングし、解決策を提案する場面が多くあります。これは、前職が営業でも接客業でも活かせる重要なポータブルスキルです。

「学習意欲」と「適応力」を評価項目に入れる

未経験者採用では、現時点でのスキルよりも、入社後にどれだけ成長できるかが重要です。私の14年間の採用経験で見てきた「成長する人材」には、共通して「高い学習意欲」「新しい環境への適応力」がありました。これらを評価項目として明確に設定し、面接で見極める準備をしましょう。

面接で未経験者を見極める5つのポイント

設定した採用要件を、実際の面接でどう見極めるか。具体的な質問例とともに5つのポイントを解説します。

ポイント1: 「なぜこの業界・職種を選んだのか」で本気度を確認

転職動機は必ず深掘りしましょう。単に「前職が嫌だったから」という逃げの転職ではなく、「この仕事でこれを実現したい」という前向きな挑戦かを見極めることが重要です。

【質問例】
「数ある業界の中で、なぜこの業界に興味を持たれたのですか?」
「前職でのご経験を通じて、この仕事に活かせると感じた点は何ですか?」

【評価ポイント】
自分の過去の経験と、これから挑戦したい仕事との間に、一貫したストーリーがあるかどうかを確認します。

ポイント2: 過去の成功体験から「再現性」を見抜く

畑違いの仕事であっても、過去の成功体験にはその人の思考パターンや行動特性が表れます。その成功が、新しい環境でも再現できる可能性があるかを見抜きましょう。

【質問例】
「前職で、ご自身が最も『やりきった』と感じるエピソードを教えてください。その際、どんな課題があり、どう乗り越えましたか?」

【評価ポイント】
課題に対して、どのように考え、計画し、行動したかというプロセスを聞き出します。そのプロセスに、自社で求めるポータブルスキルが発揮されているかを確認します。

ポイント3: 「学習意欲」を具体的な行動で確認する

「学ぶ意欲はあります」という言葉だけを信じてはいけません。意欲を裏付ける具体的な行動があるかを確認しましょう。

【質問例】
「この業界に興味を持たれてから、ご自身で何か勉強されたり、情報収集されたりしていますか?具体的に教えてください。」

【評価ポイント】
書籍を読んだ、セミナーに参加した、資格の勉強を始めたなど、実際に行動に移しているかどうか。その行動の具体性が、本気度の高さを表します。

ポイント4: カルチャーフィットを見極める質問をする

価値観や働き方の志向が自社とマッチしているかを確認します。経営者として、社員とは長期的な関係性を築きたいと考えています。だからこそ、この見極めは非常に重要です。

【質問例】
「仕事において、どのような時に『楽しい』と感じますか?」
「チームで働く上で、あなたが最も大切にしていることは何ですか?」

【評価ポイント】
回答内容が、事前に言語化した自社のカルチャー(チームワーク重視、スピード感など)と合っているかを確認します。

ポイント5: 「正直な情報発信」で候補者にセルフスクリーニングしてもらう

面接は、企業が候補者を見極める場であると同時に、候補者が企業を見極める場でもあります。会社のリアルな姿を正直に伝えることで、候補者自身に「この会社は自分に合っているか」を判断してもらいましょう。

弊社の採用サイトやSNSでは、仕事のやりがいだけでなく、大変な部分や泥臭い業務についてもオープンに発信しています。これにより、入社後のミスマッチを減らす効果があります。

未経験者を戦力化する育成・研修のポイント

採用はゴールではありません。ここからが本当のスタートです。中小企業でも実践できる、未経験者を戦力化するための育成ポイントをご紹介します。

段階的な育成計画を立てる

いきなり高い目標を設定するのではなく、スモールステップで成功体験を積ませることが重要です。

  • 〜3ヶ月: 基本的な業務知識と社内ルールを覚える。簡単な定型業務を一人でできるようになる。
  • 〜6ヶ月: 先輩のサポートを受けながら、担当業務の幅を広げる。
  • 〜1年: 担当業務を独力で遂行できるようになる。

私がよく言う「まずは〜から始めましょう」というアプローチは、社員育成にも通じます。焦らず、着実に成長できる計画を立てましょう。

OJTとOFF-JTを組み合わせる

  • OJT (On-the-Job Training): 実務を通じた指導が基本です。
  • OFF-JT (Off-the-Job Training): 体系的な知識を学ぶ機会も設けましょう。

中小企業の場合、大掛かりな集合研修は難しいかもしれません。しかし、オンライン学習サービスの活用や、業務に関連する書籍の購入費用補助など、コストを抑えながらできることはたくさんあります。

メンター制度で孤立を防ぐ

新しい環境、特に未経験の分野では、誰しも不安を感じるものです。「こんなこと聞いてもいいのかな…」と一人で抱え込んでしまわないよう、気軽に相談できる先輩社員(メンター)をつけましょう。14年間の経営経験から、人が育つ組織には必ず「チームで育てる文化」があると断言できます。

定期的なフィードバックで成長を可視化する

未経験者は、自分がどれだけ成長できているか実感しにくいものです。上司やメンターが定期的に1on1ミーティングなどを行い、「できるようになったこと」を具体的にフィードバックしてあげましょう。成長を可視化することで、本人のモチベーションは大きく向上し、自律的に成長する人材へと育っていきます。

早期退職を防ぎ、定着率を高める3つの施策

最後に、せっかく採用した人材が早期に辞めてしまう事態を防ぎ、長く活躍してもらうための施策をお伝えします。

施策1: 入社前の期待値調整を徹底する

繰り返しになりますが、「思っていた仕事と違った」というミスマッチは、早期退職の最大の原因です。面接の段階から、仕事のやりがいだけでなく、地道な作業や困難な側面についても包み隠さず伝え、お互いの認識をすり合わせておきましょう。

施策2: 入社後の定期的な面談でフォローする

入社後が肝心です。特に、環境の変化が大きい入社後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月といった節目で、上司や人事が面談を行いましょう。「何か困っていることはないか」「人間関係で悩んでいないか」など、悩みや不安を早期にキャッチし、解消する仕組みが定着率を大きく左右します。

施策3: 成長実感とキャリアパスを示す

「この会社にいても成長できないかもしれない」「将来のキャリアが見えない」という不安は、離職の引き金になります。定期的なフィードバックで成長を実感させるとともに、「この会社で経験を積めば、将来的にはこんなキャリアを築けるよ」という道筋を示してあげることが重要です。

長期的な関係性を築く上で、会社が社員のキャリアに寄り添う姿勢を見せることが、信頼につながります。

よくある質問(FAQ)

Q: 未経験者採用のメリットは何ですか?

A: 未経験者採用の最大のメリットは、母集団が広がり優秀な人材と出会える可能性が高まることです。また、意欲とモチベーションが高く、前職の思い込みが少ないため素直に学ぶ姿勢があります。異業種の視点が新しいアイデアを生み、長期的に自社にフィットした人材を育成できる点も大きな利点です。弊社の14年間の採用支援経験からも、未経験者採用で成功している中小企業は多くあります。

Q: 未経験者採用のデメリットはありますか?

A: 主なデメリットは、教育のコストと時間がかかること、早期退職のリスクがあること、管理職や周囲の負担が一時的に増えること、給与設定が難しいことの4点です。しかし、段階的な育成計画、入社前の期待値調整、チームでの育成体制、適切な給与設定により、これらのデメリットは十分に対策可能です。経営者として、長期的な視点で人材育成に取り組むことが重要です。

Q: 面接で未経験者のどこを見極めればいいですか?

A: 面接では、「なぜこの業界・職種を選んだのか」で本気度を確認し、過去の成功体験から再現性を見抜き、学習意欲を具体的な行動で確認することが重要です。また、カルチャーフィットを見極める質問も欠かせません。弊社では、採用広報で会社のリアルな姿を発信し、候補者自身にセルフスクリーニングしてもらうアプローチも実践しています。

Q: 中小企業でも未経験者を育成できますか?

A: はい、中小企業でも未経験者を育成できます。大企業のような充実した研修制度がなくても、段階的な育成計画、OJTとOFF-JTの組み合わせ、メンター制度、定期的なフィードバックにより、効果的に育成できます。弊社も中小企業として、14年間で多くの人材を育成してきました。重要なのは、チーム全体で育てる文化を作ることです。

Q: 未経験者の早期退職を防ぐにはどうすればいいですか?

A: 早期退職を防ぐには、入社前の期待値調整を徹底し、入社後の定期的な面談でフォローし、成長実感とキャリアパスを示すことが重要です。特に「思っていた仕事と違った」というミスマッチを防ぐため、採用広報で良い面も大変な面も正直に伝えることが効果的です。弊社では、長期的な関係性を重視し、社員との対話を大切にしています。

Q: 畑違いの業種から採用するときの注意点は?

A: 畑違いの業種から採用する際は、業界知識よりもポータブルスキル(コミュニケーション力、問題解決力、学習意欲など)を重視することが重要です。また、カルチャーフィットを明確に言語化し、「職場」と「業務」の両面で自社に合うかを見極める必要があります。異業種の視点は新しいアイデアを生む一方、自社のやり方を素直に学ぶ柔軟性も求められます。

Q: 未経験者の給与設定はどうすればいいですか?

A: 未経験者の給与設定は、「ポテンシャル」と「市場相場」のバランスを取ることが重要です。完全に未経験の場合は市場相場の下限〜中央値、業界未経験・職種経験ありの場合は中央値〜上限を目安に設定するのが一般的です。ただし、関西企業の給与水準や自社の給与体系も考慮し、既存社員とのバランスも取る必要があります。経営者として、長期的な育成を前提に判断しましょう。

Q: 関西の中小企業でも未経験者採用は有効ですか?

A: はい、関西の中小企業でも未経験者採用は非常に有効です。弊社は神戸を拠点に14年間、関西の中小企業の採用支援を行ってきましたが、未経験者採用で成功している企業は多くあります。関西企業は実用性とコストパフォーマンスを重視する気質があり、長期的な育成による未経験者採用は相性が良いと感じています。地域に根ざした採用戦略として、ぜひ検討してみてください。

まとめ

未経験者採用は、人手不足に悩む中小企業にとって、採用の間口を広げ、優秀な人材と出会える有効な選択肢です。

母集団の拡大、高いモチベーション、柔軟な学習姿勢、異業種の視点といったメリットがある一方、教育コストや早期退職のリスクといったデメリットも存在します。しかし、適切な採用要件の設定、面接での見極め、段階的な育成計画、入社後のフォロー施策により、これらの課題は十分に克服できます。

弊社も14年間の経営経験を通じて、多くの未経験者を採用し、育成し、戦力化してきました。重要なのは、短期的な即戦力を求めるのではなく、長期的な視点で人材を育て、自社にフィットした強い組織を作ることです。

この記事を読んで、もし「自社でも挑戦してみよう」と思っていただけたなら、まずは、自社のカルチャーフィットを明確に言語化し、ポータブルスキルを重視した採用要件を設定することから始めてみてください。

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新原秀崇 監修者:新原秀崇

株式会社SELF ACHIEVE 代表取締役CEO。2011年の創業以来14年間、神戸を拠点にWEBマーケティング会社を経営。中小企業の顧客獲得支援で培ったSNS集客ノウハウを採用分野に応用し、関西企業の採用課題解決を専門とする。「採用の仕組み化」「採用の資産化」をコンセプトに、持続可能な採用戦略の構築を支援している。

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