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内定辞退を防ぐ!候補者の入社意欲を高める「内定者フォロー」の具体策

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内定辞退を防ぐ!候補者の入社意欲を高める「内定者フォロー」の具体策

株式会社SELF ACHIEVE、代表の新原です。神戸市でWEBマーケティングの会社を14年経営しており、阪神間を中心とした関西の中小企業様の顧客獲得をお手伝いしています。

さて、経営者や人事担当者の皆様は、こんな経験をしたことはないでしょうか?

「せっかく優秀な人材に内定を出したのに、入社直前に辞退されてしまった…」
「内定を出した後、どのようにフォローすればいいのか分からない…」

弊社にも、関西の中小企業様からこのようなご相談をいただくことが実際に増えています。

実は、リクルート就職みらい研究所の調査によると、2025年卒の内定辞退率は63.8%に達しており、約3人に2人が内定を辞退しているという厳しい状況です。売り手市場が続く中、優秀な学生は平均で3社前後から内定を獲得しており、企業側は完全に「選ばれる側」に立たされています。

この記事では、私が14年間培ってきたWEBマーケティングの経験を採用分野に応用し、中小企業でも実践できる「内定者フォロー」の具体策を解説します。

関西企業の特性を踏まえた実践的なアドバイスもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。

【この記事の結論】内定辞退を防ぐフォローアップの3つの鉄則

  • 鉄則1:内定直後から始める
    内定を出した瞬間から候補者が「選ぶ側」になります。辞退が最も多いこの時期に、社長からの電話や手書きメッセージで「あなたが必要だ」という特別感を伝え、関係構築をスタートさせることが重要です。
  • 鉄則2:定期的な接点で不安を解消する
    内定から入社までの「空白期間」は候補者の不安(内定ブルー)を増大させます。月1回程度の定期連絡やオンライン座談会で会社の情報を伝え、候補者の声を聞くことで「自分は大切にされている」と感じてもらうことが鍵です。
  • 鉄則3:仲間とのつながりを創出する
    候補者は「誰と働くか」を重視しています。内定者懇親会やSlackグループなどで同期となる仲間との交流を促し、「この仲間たちと一緒に働きたい」という帰属意識を醸成することが、入社意欲を確実なものにします。
目次

なぜ内定辞退が起きるのか?候補者の心理と辞退理由を理解する

まず、なぜ内定辞退が起きてしまうのでしょうか。その原因を理解することが、効果的な対策の第一歩です。

売り手市場における「選ばれる側」への転換

内定を出すまでは、選考の主導権は企業側にあります。しかし、内定を出した瞬間から、その主導権は候補者に移るという現実を認識することが重要です。

2025年卒の有効求人倍率は1.75倍、学生一人が獲得する内定数は平均で3.15社というデータもあります。つまり、候補者は複数の選択肢を持っているのが当たり前なのです。

これは、弊社のWEBマーケティングの現場で言えば、「お客様が複数の競合サービスを比較検討している状況」と非常によく似ています。自社を選んでもらうためには、選考中だけでなく、内定後も魅力を伝え続ける努力が必要不可欠です。

内定辞退の主な理由トップ5

では、具体的に候補者はなぜ内定を辞退するのでしょうか。主な理由を見ていきましょう。

  1. より志望度の高い企業から内定が出た
  2. 給与や福利厚生など条件面での不一致
  3. 入社後の働き方など企業イメージとのギャップ
  4. 面接官や社員の印象が悪かった
  5. 内定後のフォローがなく、不安になった

これらの理由は、WEBマーケティングでいう「離脱ポイント」と同じです。サイトが見づらい、価格が高い、情報が分かりにくいといった理由で顧客が離れていくように、候補者も何らかの不満や不安を感じた時に、他社へと流れていってしまうのです。

内定から入社までの「空白期間」が生む不安

特に注意したいのが、内定を出してから入社までの「空白期間」です。この期間が長ければ長いほど、候補者は「本当にこの会社でいいのだろうか?」という不安、いわゆる「内定ブルー」に陥りやすくなります。

弊社の経験でも、一度お問い合わせをいただいたお客様と定期的な接点がないと、いつの間にか競合他社に流れてしまうケースがあります。それと同じで、企業からの連絡が途絶えると、候補者は「自分は大切にされていないのかもしれない」と感じ、より熱心にアプローチしてくる他社に魅力を感じてしまうのです。この空白期間をいかに埋めるかが、内定者フォローの鍵となります。

内定者フォローとは?目的と効果を正しく理解する

では、内定辞退を防ぐために有効な「内定者フォロー」とは、具体的に何を指すのでしょうか。

内定者フォローの定義と目的

内定者フォローとは、内定を出した候補者に対して、入社までの期間に行う一連のコミュニケーション施策のことです。その目的は、単に辞退を防ぐだけではありません。

  • 目的1:内定辞退の防止
  • 目的2:入社意欲の向上
  • 目的3:入社後の早期離職防止
  • 目的4:企業への帰属意識の醸成

これらの目的を達成するための考え方は、私が14年間実践してきたWEBマーケティングにおける「顧客育成(ナーチャリング)」と全く同じです。

WEBマーケティングの「ナーチャリング」を採用に応用

ナーチャリングとは、見込み客に対して継続的に情報提供を行い、関係性を深めながら、最終的に顧客になってもらうためのマーケティング手法です。

WEBマーケティング(ナーチャリング)採用(内定者フォロー)
見込み客内定者
定期的なメルマガ配信定期的な連絡(メール、電話)
セミナーやイベントへの招待懇親会や座談会への招待
導入事例やお客様の声の提供先輩社員の声や社内報の共有
顧客化入社決定

このように、定期的な情報提供を通じて関係性を構築し、信頼を醸成していくプロセスは、内定者フォローと完全に一致します。この考え方を応用すれば、中小企業でも低コストで効果的なアプローチが可能になります。

内定者フォローがもたらす3つの効果

戦略的な内定者フォローは、企業に大きなメリットをもたらします。

1. 内定辞退率の低減

61.4%という高い辞退率を下げ、採用コストの無駄を防ぎます。弊社の支援先である神戸のIT企業様では、オンライン座談会を導入したことで、内定辞退率が20%以上改善した事例もあります。

2. 入社後のスムーズな立ち上がり

入社前に企業文化や業務内容への理解を深めてもらうことで、入社後のギャップを減らし、即戦力化を促進します。

3. 早期離職の防止

入社前の期待と現実のギャップは、早期離職の大きな原因です。内定者フォローを通じてリアルな情報を伝えることで、このギャップを最小限に抑えることができます。

内定者が企業に期待していることとは?学生の本音を知る

効果的なフォローを行うには、まず「内定者が何を求めているか」を知る必要があります。

学生が求める内定者フォロートップ5

ある調査によると、学生が企業に期待する内定者フォローは以下のようになっています。

  1. 定期的な連絡(54.7%)
  2. 内定者同士の交流(51.3%)
  3. 先輩社員の話を聞く機会(48.5%)
  4. 懇親会(47.6%)
  5. スキル習得の機会(35.6%)

経営者として見てみると、これらはすべて「不安の解消」「帰属意識の醸成」につながるものだと分かります。特別なことではなく、基本的なコミュニケーションを求めているのです。

「定期的な連絡」が最も重要な理由

半数以上の学生が「定期的な連絡」を望んでいるという事実は、非常に重要です。なぜなら、連絡が途絶えることは、彼らにとって「自分は忘れられているのではないか」「本当に歓迎されているのだろうか」という不安を直接的に引き起こすからです。

弊社の経験上、ビジネスにおいてお客様との定期的な接点は、信頼関係を維持し、継続的なお取引につながる生命線です。採用も全く同じで、「あなたを気にかけていますよ」というメッセージを伝え続けることが、内定者の心を繋ぎ止める上で最も基本的な、そして最も重要なことなのです。

内定者同士のつながりが生む「帰属意識」

次に重要なのが「内定者同士のつながり」です。同期となる仲間との横のつながりは、「この仲間たちと一緒に働きたい」という気持ちを育み、企業への帰属意識を高める強力な効果があります。

入社後に悩んだり壁にぶつかったりした時、気軽に相談できる同期の存在は、早期離職を防ぐ上でも非常に有効です。特に、長期的な信頼関係を大切にする文化がある関西の企業にとって、入社前から内定者同士の連帯感を育むことは、非常に効果的なアプローチと言えるでしょう。

時期別に見る効果的な内定者フォローの進め方

内定者フォローは、やみくもに行っても効果は半減します。内定から入社までの時期に応じて、目的を明確にし、適切なアプローチを行いましょう。

STEP1:内々定出し期(4月~5月):関係構築と辞退防止

この時期の目的は、内定辞退を防ぐための初期関係構築です。他社も内定を出すこの時期が、最も辞退が発生しやすいタイミングです。

  • インパクトのある内定通知: 社長や役員から直接電話で内定を伝える、手書きのメッセージを添えるなど、記憶に残る工夫をしましょう。
  • 内定理由の明確な伝達: 「あなたの〇〇という経験を高く評価しました」と具体的に伝えることで、候補者は「自分は必要とされている」と強く感じます。
  • 初回面談の実施: 人事担当者や現場の先輩社員が、候補者の不安や疑問を解消するための面談を設定します。

この時期の対応は、マーケティングでいう「顧客との初回接点」と同じです。最初の印象が、その後の関係性を大きく左右することを肝に銘じましょう。

STEP2:内定式まで(6月~9月):継続的なコミュニケーション

この時期の目的は、志望度の維持と不安の解消です。夏休みなどを挟み、連絡が途絶えがちになるため、意識的な接点を持つことが重要です。

  • 月1回程度の定期連絡: メールや電話、オンライン面談などで、会社の近況を伝えたり、学業の進捗を聞いたりしましょう。
  • 社員との座談会: 若手社員や同じ部署の先輩など、年齢の近い社員と話す機会を設けます。Zoomを使えば、中小企業でも低コストで実施できます。
  • 会社見学やオフィス訪問: 実際の職場を見てもらうことで、働くイメージを具体的に持ってもらいます。

STEP3:内定式後(10月~1月):帰属意識の醸成

この時期の目的は、企業への帰属意識を高め、入社への期待を醸成することです。

  • 内定者懇親会: 内定者同士の交流を深める絶好の機会です。特に関西では、食事を交えたフランクな会が効果的です。
  • 内定者研修: ビジネスマナーや業界知識など、入社後に役立つ基本的な研修を実施します。
  • 内定者アルバイト: 実際の業務を体験してもらうことで、入社後のミスマッチを防ぎ、企業理解を深めます。

STEP4:入社直前期(2月~3月):スムーズな入社準備

この時期の目的は、社会人としての準備をサポートし、入社初日への不安を解消することです。

  • 入社前研修: eラーニングや課題図書などを通じて、スムーズに業務に入れるようサポートします。
  • 配属先の紹介: 配属先が決定している場合は、上司や同僚との事前顔合わせの機会を設けます。
  • 入社初日のスケジュール共有: 入社手続きや初日の流れを事前に伝えることで、当日の不安を和らげます。

この最終段階は、マーケティングにおける「顧客のオンボーディング(導入支援)」と同じです。スムーズなスタートを切ってもらうことが、長期的な活躍、つまりLTV(顧客生涯価値)の最大化につながるのです。

中小企業でも実践できる!低コストな内定者フォロー施策7選

「大企業のような手厚いフォローは、予算も人員もなくて難しい…」そう思われるかもしれません。しかし、心配は無用です。中小企業だからこそできる、低コストで効果的な施策はたくさんあります。

1. オンライン懇親会・座談会の活用

Zoomなどの無料ツールを使えば、会場費や交通費をかけずに実施できます。遠方の学生も参加しやすく、弊社の経験上、オンラインでも工夫次第で十分に親近感を醸成できます。

2. Slack・LINEグループでの日常的なコミュニケーション

内定者専用のSlackチャンネルやLINEグループを作り、気軽に質問や相談ができる場を提供しましょう。人事だけでなく若手社員も参加することで、リアルな職場の雰囲気が伝わります。

3. メンター制度の導入(既存社員の活用)

若手の先輩社員を「メンター」として、内定者一人ひとりに担当についてもらう制度です。定期的な1on1を通じて、内定者の不安を個別にケアできます。メンター役の社員にとっても成長の機会となります。

4. eラーニング・オンライン教材の提供

高額な集合研修ではなく、月額1万円程度から利用できるeラーニングサービスや、無料のオンライン教材を活用しましょう。内定者が自分のペースで学習できる環境を提供できます。

5. 社内イベント・部活動への招待

既存の総会や社員旅行、スポーツ大会などに内定者を招待すれば、追加コストをほとんどかけずに企業文化を肌で感じてもらえます。

6. 手書きのメッセージ・フィードバック

デジタルが当たり前の今だからこそ、手書きの温かみは心に響きます。内定通知書に社長からの一言を添える、課題へのフィードバックを手書きで送るなど、ひと手間かけることが大きな差別化になります。

7. 内定者アルバイト・インターンの実施

給与は発生しますが、入社後のミスマッチを防ぎ、即戦力化を早める効果は絶大です。弊社の経験でも、実際に働いてもらった内定者の辞退率は大幅に低下します。

失敗しないために!内定者フォローの注意点とNG行動

良かれと思ってやったことが、逆効果になってしまうこともあります。ここでは、よくある失敗例と注意点をご紹介します。

NG行動1:内定後に連絡が途絶える「放置フォロー」

これが最も多い失敗例です。「学業の邪魔をしてはいけない」という配慮が、結果的に「自分は関心を持たれていない」という不安につながってしまいます。顧客との接点が途絶えればビジネスチャンスを失うのと同様に、内定者との接点も意識的に維持しましょう。

NG行動2:過剰なフォローで「面倒」と思わせる

頻繁すぎる電話や面談、過度な課題の要求は、内定者にとって大きな負担になります。入社してほしいという気持ちが強すぎるあまり、プレッシャーを与えてしまっては本末転倒です。適切な頻度とバランスを心がけましょう。

NG行動3:高圧的な態度やプライバシーの侵害

「内定を出したのだから、もう自社の人間だ」といった高圧的な態度は論外です。また、プライベートに過度に踏み込む質問も信頼を損ねます。顧客との信頼関係と同じく、誠実で対等なコミュニケーションが基本です。

NG行動4:選考時と異なる情報で不信感を与える

選考時に伝えた勤務地や給与、業務内容と、内定後の説明が食い違うと、内定者は企業に強い不信感を抱きます。情報の一貫性と透明性は、信頼の土台です。

NG行動5:一方的な情報提供で内定者の声を聞かない

企業側からの情報発信ばかりで、内定者の不安や疑問に耳を傾ける姿勢がないと、内定者は「大切にされていない」と感じてしまいます。マーケティングの基本が「顧客の声を聞くこと」であるように、採用においても「内定者の声を聞くこと」が成功の鍵です。

関西企業の特性を活かした内定者フォローのポイント

最後に、私が14年間この地で経営してきた経験から、関西企業の強みを活かしたフォローのポイントをお伝えします。

関西企業の気質:実用性とコストパフォーマンスを重視

関西の経営者様は、実用性とコストパフォーマンスを重視される方が多いと感じます。これは採用においても同じで、派手で格好だけの施策よりも、地に足のついた、本当に効果のある施策が好まれます。

この記事で紹介したような、低コストでも効果の高い施策は、関西の企業文化に非常にマッチしていると言えるでしょう。

長期的な信頼関係を大切にする文化

関西、特に阪神間の企業様とお付き合いしていると、短期的な利益よりも、長期的な信頼関係を何よりも大切にする文化を強く感じます。この文化は、内定者フォローにおいて大きな強みになります。

一時的なイベントで盛り上げるだけでなく、継続的なコミュニケーションを通じて、一人ひとりと誠実に向き合う姿勢が、内定者の心を掴みます。

フランクで人情味のあるコミュニケーション

関西企業の最大の魅力は、フランクで人情味のあるコミュニケーションではないでしょうか。堅苦しい面談よりも、食事をしながらざっくばらんに話す懇親会。定型文のメールよりも、社長や先輩からの手書きのメッセージ。

こうした人間味あふれるアプローチが、大企業にはない独自の魅力となり、内定者の入社意欲を強く後押しします。

よくある質問(FAQ)

Q: 内定者フォローはいつから始めるべきですか?

A: 内定を出した直後から始めることが重要です。特に内々定を出す4月~5月は、辞退が最も発生しやすい時期です。インパクトのある内定通知や初回面談で、「あなたを大切にしている」というメッセージを最初に強く伝えましょう。

顧客との初回接点が最も重要であるのと同様に、内定者との最初の接点が入社意欲に大きく影響します。

Q: どのくらいの頻度で連絡を取るべきですか?

A: 月1回程度の定期連絡を基本に、時期や内定者の状況に応じて調整しましょう。目安として、内定直後は週1回、安定期は月1回、入社直前期は週1回程度が考えられます。重要なのは、連絡が途絶えないことです。

ただし、過剰なフォローは逆効果なので、内定者の反応を見ながらバランスを取ることが大切です。

Q: 中小企業でも効果的な内定者フォローはできますか?

A: はい、中小企業でも十分に可能です。予算や人員が限られていても、ZoomやSlackなどの無料ツールを活用したオンライン施策、既存社員をメンターにする制度など、低コストで実践できることは多数あります。

中小企業の強みである「経営者との距離の近さ」や「フランクなコミュニケーション」を活かせば、大企業にはない魅力を伝えられます。

Q: 内定者フォローで最も重要なポイントは何ですか?

A: 最も重要なのは「定期的なコミュニケーション」と「誠実な対応」の2点です。学生が最も期待しているのは定期的な連絡であり、これが途絶えると不安を感じます。また、選考時と内定後で態度や情報が変わらないこと、内定者の声に耳を傾ける姿勢が信頼関係の基盤となります。

私の14年間の経営経験からも、顧客との信頼関係と同じく、誠実なコミュニケーションが長期的な関係の鍵だと断言できます。

Q: 内定者フォローで避けるべきNG行動は何ですか?

A: 避けるべきNG行動は主に5つです。

1)連絡が途絶える「放置フォロー」
2)過度な連絡や課題で負担をかける「過剰フォロー」
3)高圧的な態度やプライバシーの侵害
4)選考時と異なる情報で不信感を与えること
5)一方的な情報提供で内定者の声を聞かないこと

です。これらは内定辞退の直接的な原因になります。

Q: オンラインでの内定者フォローは効果がありますか?

A: はい、非常に効果的です。特に遠方の学生がいる場合、Zoomなどを活用したオンライン懇親会や面談は必須と言えるでしょう。会場費や交通費を削減できるメリットも大きいです。弊社の経験でも、オンラインで十分に親近感を醸成できます。

可能であれば、対面での交流も組み合わせると、より深い関係性を築けます。

Q: 内定者同士の交流はなぜ重要ですか?

A: 内定者同士の交流は、企業への帰属意識を高める上で非常に重要です。半数以上の学生がこれを期待しており、「この仲間と一緒に働きたい」という気持ちが内定辞退の抑止力になります。

また、同期との連帯感は、入社後の悩みを相談できる関係を築き、早期離職の防止にもつながります。

Q: 内定者フォローの効果を測定する方法はありますか?

A: 効果は、

1)内定辞退率の推移
2)内定者アンケートでの満足度
3)入社後の早期離職率

などで測定できます。定期的にアンケートを実施し、フォロー内容への満足度や不安の有無を確認することで、施策の改善につなげましょう。WEBマーケティングのPDCAサイクルと同様に、データに基づいた改善が重要です。

まとめ

内定辞退率が60%を超える売り手市場において、優秀な人材に入社してもらうためには、戦略的な内定者フォローが欠かせません。

この記事では、私の14年間のWEBマーケティング経験を採用分野に応用し、中小企業でも実践できる具体的な施策を解説しました。

重要なポイントを改めて整理します。

  • 内定辞退の主な原因は、他社からの内定やフォロー不足による不安。
  • WEBマーケティングの「顧客育成」の考え方を応用する。
  • 「内定直後」「内定式まで」「内定式後」「入社直前」と時期別に適切なフォローを行う。
  • 中小企業でもオンラインツールや既存社員の活用で、低コストな施策は可能。
  • 「放置」も「過剰」もNG。誠実で定期的なコミュニケーションが鍵。

特に、関西企業の強みである「フランクで人情味のあるコミュニケーション」や「長期的な信頼関係を重視する文化」を活かすことで、大企業にはない魅力を内定者に伝えることができます。

まずは、内定を出した直後から定期的な連絡を始め、内定者の声に耳を傾けることから始めてみてください。

弊社では、14年間のWEBマーケティングノウハウを活用した採用支援サービス「サイカツ.R」を提供しており、関西の中小企業様の採用課題解決をお手伝いしています。内定者フォローの具体的な進め方や、貴社に合った施策についてお困りの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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新原秀崇 監修者:新原秀崇

株式会社SELF ACHIEVE 代表取締役CEO。2011年の創業以来14年間、神戸を拠点にWEBマーケティング会社を経営。中小企業の顧客獲得支援で培ったSNS集客ノウハウを採用分野に応用し、関西企業の採用課題解決を専門とする。「採用の仕組み化」「採用の資産化」をコンセプトに、持続可能な採用戦略の構築を支援している。

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