リスティング広告運用
神戸でWEBマーケティング会社を立ち上げて14年間、多くの中小企業の経営者様から「ECサイトの売上がなかなか上がらない」という切実なご相談をいただいてきました。
そのお気持ちは、同じ経営者として痛いほどよく分かります。
数ある打ち手の中でも、特にECサイトの売上アップに直結しやすいのがGoogleショッピング広告です。
この記事では、なぜショッピング広告が有効なのか、そして限られた予算の中で成果を最大化するための具体的な戦略について、専門用語をできるだけ使わずに、実例を交えながら分かりやすく解説します。ぜひ、一緒に売上アップの第一歩を踏み出しましょう。
【この記事の結論】ECサイト売上UPに繋がるショッピング広告 3つの鉄則
- 高い費用対効果(ROAS)が強み
購買意欲の高いユーザーに直接アプローチできるため、ROAS(広告費用対効果)が高いのが最大の特徴。無駄なクリックが少なく、予算が限られる中小企業に最適です。- 成功の鍵は「商品データフィード」の質
広告の成果は、Googleに登録する「商品データフィード」の質で9割決まります。商品名や画像、カテゴリ設定を最適化し続けることが最も重要です。- 「売れ筋商品」からテスト的に始める
いきなり全商品で始めるのではなく、まずは「売れ筋商品」や「利益率の高い商品」に絞って少額から開始するのが成功のセオリーです。

目次
そもそもショッピング広告とは?リスティング広告との違いを経営者目線で解説
まず、「ショッピング広告」と聞いてもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。よく比較される「リスティング広告(検索広告)」との違いからご説明します。
なぜ今、ECサイトにショッピング広告が不可欠なのか
ECサイトの集客において、ショッピング広告がなぜこれほど重要視されているのか。それは、ユーザーが商品を探す行動に最も合致した広告だからです。
例えば、お客様が「神戸 雑貨 プレゼント」と検索したとします。文字だけの広告が並ぶ中で、商品の写真、価格、店名が一覧で表示されたらどうでしょうか?ユーザーは一目で商品を比較検討でき、クリックする前から「これは自分の探しているものに近いか」を判断できます。
この「探している人に、探しているモノを、写真付きで見せる」というシンプルさが、ショッピング広告の最大の強みです。購買意欲が非常に高いユーザーに直接アプローチできるため、ECサイトの売上に繋がりやすい、極めて効率的な広告手法と言えます。
テキスト広告(リスティング広告)との決定的な違い
リスティング広告も検索キーワードに連動する点では同じですが、決定的な違いは「見た目」にあります。
- リスティング広告: テキスト(文字)のみで構成されます。
- ショッピング広告: 商品画像、価格、商品名、店舗名などがカード形式で表示されます。
この違いは、経営者様にとっては「広告費の無駄を減らせる」という大きなメリットに繋がります。
リスティング広告の場合、ユーザーはクリックしてサイトに飛ばないと、どんな商品か具体的には分かりません。一方、ショッピング広告はクリック前に商品情報が分かるため、「思っていたのと違った」という無駄なクリックが起こりにくいのです。
これは「広告」というより、Googleの検索結果という“一等地”に自社の商品棚を置かせてもらうようなイメージです。お客様は商品棚を眺め、気に入ったものがあれば手を伸ばす(クリックする)。この自然な購買行動に近い流れを作れるのが、ショッピング広告の魅力です。
ショッピング広告が表示される場所はどこか
ショッピング広告は、ユーザーの目に最も留まりやすい様々な場所に表示されます。
- Google検索結果の上部: 通常の検索結果よりも上に、横並びで表示されます。
- ショッピングタブ: Google検索の「ショッピング」タブ内。
- 画像検索: 関連する商品を検索した際に表示されます。
- YouTubeやGmailなど: Googleの関連サービスにも表示されることがあります。
特にスマートフォンで検索した場合、画面の大部分をショッピング広告が占めることも少なくありません。モバイルユーザーへのアプローチとして、今や欠かせない存在となっています。
中小企業がショッピング広告を活用すべき3つのメリット
では、なぜ特にリソースの限られる中小企業こそ、ショッピング広告を活用すべきなのでしょうか。理由は大きく3つあります。
メリット1:費用対効果(ROAS)が高い
経営者様が最も気になるのは、やはり費用対効果でしょう。ショッピング広告は、ROAS(広告費用対効果)が高い傾向にあります。ROASとは、使った広告費に対してどれだけの売上があったかを示す指標です。
ROAS (%) = (広告経由の売上 ÷ 広告費) × 100
例えば、広告費10万円で50万円の売上があれば、ROASは500%となります。
ショッピング広告のROASが高くなりやすい理由は2つあります。
- 購買意欲の高いユーザーに絞れる
前述の通り、クリックする前に商品情報を吟味しているため、クリックするユーザーは購入に近いと言えます。 - クリック単価が比較的安い傾向
競合状況にもよりますが、テキスト広告に比べてクリック単価(CPC)を抑えられるケースが多く見られます。
少ない予算からでも始められ、成果を検証しながら投資額を調整できるため、中小企業にとって非常に取り組みやすい広告です。
メリット2:視覚的なアピールでクリック率が高い
人間は文字情報よりも画像情報の方が記憶に残りやすいと言われています。商品画像がダイレクトに表示されるショッピング広告は、テキスト広告に比べてユーザーの注意を引きやすく、高いクリック率(CTR)が期待できます。
私が以前ご支援した神戸の雑貨店様では、商品の魅力を最大限に引き出すために、プロのカメラマンに商品写真を撮り直していただきました。その結果、ショッピング広告のクリック率が改善し、売上が大きく伸びたという事例があります。それほど、1枚の写真が持つ力は絶大なのです。
メリット3:実はキーワード設定が不要で始めやすい
「広告はキーワード選定が難しい」というイメージをお持ちではないでしょうか?実は、ショッピング広告はリスティング広告と違い、キーワードを一つひとつ手動で設定する必要がありません。
広告主は、「商品データフィード」と呼ばれる商品情報のリストをGoogleに登録します。すると、Googleのシステムがその情報を自動で解析し、ユーザーの検索語句と関連性が高いと判断した場合に広告を表示してくれるのです。
この仕組みにより、専門的なキーワード選定の知識がなくても、比較的簡単に広告出稿を始められるのが大きなメリットです。
始める前に知っておきたい注意点と対策
もちろん、メリットばかりではありません。始める前に知っておくべき注意点と、その対策も正直にお伝えします。
注意点1:商品データフィードの作成と更新の手間
ショッピング広告の成否は、この「商品データフィード」の質で9割決まると言っても過言ではありません。 商品名、価格、在庫状況、商品説明、画像URLなどをまとめたデータですが、この作成と定期的な更新に手間がかかるのが事実です。
特に、価格や在庫はECサイト本体と常に一致させておく必要があります。情報が古いと広告が停止されたり、ユーザーからの信頼を失ったりする原因になります。
【対策】
ECサイトのプラットフォーム(Shopifyなど)によっては、商品フィードを自動で生成・更新するアプリや機能が用意されています。まずは自社のシステムで対応可能か確認してみましょう。手動での更新が必要な場合も、効率化できるツールは存在しますので、過度に恐れる必要はありません。
注意点2:キーワード単位での細かい調整が難しい
メリットの裏返しになりますが、キーワードを自動で選定してくれるということは、こちらで「このキーワードだけで広告を出したい」といった細かいコントロールがしにくい、ということです。
意図しない検索語句で広告が表示され、無駄なコストが発生してしまう可能性もゼロではありません。
【対策】
管理画面から「除外キーワード」を設定することは可能です。「中古」「レンタル」といった、自社のビジネスと関連のないキーワードで広告が表示されている場合は、それらを除外設定することで、広告の精度を高めていくことができます。また、商品をグループ分けして、グループごとに優先度を設定するなどの工夫も有効です。
【4ステップで解説】中小企業向けショッピング広告の始め方
ここからは、実際にショッピング広告を始めるための具体的な手順を4つのステップで解説します。
ステップ1:Google Merchant Centerアカウントの開設
まず、Google Merchant Center(グーグル マーチャント センター)というサービスのアカウントを作成します。これは、ECサイトの商品情報をGoogleに登録するための「基地」のようなものです。 ここに登録した情報が、ショッピング広告の元になります。
Googleアカウントがあれば無料で開設でき、画面の指示に従って店舗情報などを入力していきます。
ステップ2:売上を左右する「商品フィード」の作成と登録
次に、Merchant Centerに商品情報を登録します。これが先ほどからお伝えしている「商品フィード」です。
商品名、商品説明、価格、在庫状況、商品画像のURL、ブランド名など、Googleが指定する項目に沿ってデータを作成します。スプレッドシートなどを使って手動で作成することもできますし、ECサイトのシステムから自動で出力することも可能です。
このフィードの情報が、そのまま広告のクリエイティブになります。 ユーザーが検索しそうな言葉を商品名に含めるなど、工夫を凝らすことが重要です。
ステップ3:Google広告アカウントとの連携
商品フィードの準備ができたら、Merchant Centerのアカウントと、実際に広告を配信・管理するGoogle広告のアカウントを連携させます。 これにより、Merchant Centerに登録した商品情報を使って、Google広告のシステムでショッピング広告が出せるようになります。
ステップ4:ショッピングキャンペーンの作成と配信設定
最後に、Google広告の管理画面で「ショッピングキャンペーン」を作成します。
- キャンペーン名: 管理しやすい名前をつけます。(例:主力商品A_ショッピング)
- 予算: 「1日に使う上限額」を設定します。まずは1日1,000円などの少額からでも始められます。
- 入札戦略: ROAS(広告費用対効果)を目標にするなど、目的に合わせた設定が可能です。
これらの設定が完了すれば、審査を経て広告配信がスタートします。
広告効果を最大化する!中小企業のショッピング広告運用戦略
広告は、始めてからが本番です。ここでは、限られた予算で成果を最大化するための運用戦略を3つご紹介します。
まずは「売れ筋商品」や「利益率の高い商品」に絞って始める
ECサイトに何百、何千という商品があったとしても、いきなり全商品で広告を始めるのはお勧めしません。まずは、成果が出やすい商品に絞ってテスト的に開始するのが成功のセオリーです。
では、どの商品を選ぶべきか。経営者視点での判断基準は以下の通りです。
- すでに売れている「売れ筋商品」: 需要があることが分かっているため、広告でも成果が出やすい。
- 単価が高く、利益率の高い商品: 1つ売れた時のインパクトが大きく、広告費を回収しやすい。
- 競合優位性の高いオリジナル商品: 他社にはない魅力で、指名検索される可能性がある。
これらの商品で成功パターンを見つけてから、対象商品を徐々に広げていくのが賢明な進め方です。
「商品フィードの最適化」こそが成功の鍵
繰り返しになりますが、ショッピング広告の成果は商品フィードの質で決まります。 Googleのシステムは、このフィードの情報を見て「どのユーザーに、どの商品を見せるか」を判断しているからです。
具体的には、以下のような最適化を継続的に行いましょう。
- 商品名の改善: 「ブランド名+商品名+色・サイズ・素材」など、ユーザーが検索で使いそうな具体的で分かりやすいキーワードを盛り込む。
- 高品質な画像の用意: 背景が白で、商品がクリアに写っている魅力的な画像を使用する。追加で様々な角度からの画像を設定することも有効。
- Google商品カテゴリの設定: Googleが定めたカテゴリ(例: アパレル・アクセサリ > 衣料品 > ワンピース)を正確に設定することで、広告の関連性が高まる。
- セール価格の活用: セールを実施する際は、通常価格とセール価格の両方をフィードに設定すると、広告上で価格が目立つように表示される。
地道な作業ですが、この最適化こそがROAS改善に最も直結します。
最新トレンド「P-MAXキャンペーン」は活用すべきか?
最近、「P-MAXキャンペーン」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。これは、AI(人工知能)が最適なユーザーに最適な広告を自動で配信してくれる、Google広告の新しいキャンペーン形式です。
ショッピング広告だけでなく、YouTubeやディスプレイ広告など、Googleのあらゆる広告枠に自動で配信してくれるのが特徴で、運用工数を削減しながら成果を最大化できる可能性があります。
【中小企業が活用する際のポイント】
非常に便利なP-MAXですが、AIが学習するためのデータがある程度必要になります。そのため、まずは通常のショッピング広告で一定の成果(コンバージョンデータ)を蓄積してから、P-MAXに移行、あるいは併用を検討するという段階的な導入をお勧めします。 また、P-MAXは良くも悪くも自動化の側面が強いため、詳細な配信データが見えにくいというデメリットも理解しておく必要があります。
よくある質問(FAQ)
Q: ショッピング広告の費用はどれくらいから始められますか?
A: 広告費用は1日1,000円といった少額からでも始めることが可能です。クリックされた分だけ費用が発生する仕組み(クリック課金制)なので、まずは無理のない範囲で予算を設定し、費用対効果を見ながら調整していくことをお勧めします。
Q: 無料で商品を掲載できるって本当ですか?
A: はい、本当です。Google Merchant Centerに商品を登録すると、「無料リスティング」としてショッピングタブなどに無料で商品情報が掲載される機会があります。まずは無料リスティングから始めて、効果を実感するのも一つの手です。
Q: 広告代理店に任せるべきか、自社で運用(インハウス化)すべきか迷っています。
A: 最終的には自社にノウハウを蓄積できるインハウス化が理想ですが、最初は専門知識を持つ代理店のサポートを受けながら進めるのが効率的です。弊社では、最終的な自走をゴールに設定し、運用代行からインハウス化支援まで一貫して伴走するプランもご用意しています。
Q: どんなECサイトでもショッピング広告は効果がありますか?
A: 商品画像や価格が重要な商材、例えばアパレル、雑貨、家電、食品などの有形商材を扱うECサイトでは特に高い効果が期待できます。逆に、無形サービスやオーダーメイド品など、価格や仕様が固定でない商材は不向きな場合があります。
Q: 広告の成果(ROAS)はどうやって確認すれば良いですか?
A: Google広告の管理画面で、広告にかけた費用に対してどれだけの売上があったかを示す「ROAS(広告費用対効果)」という指標を確認できます。この数値を定期的にチェックし、100%を大きく上回ることを目指して改善を続けていくことが重要です。
まとめ
ECサイトの売上を伸ばすために、ショッピング広告がいかに強力な武器であるか、ご理解いただけたのではないでしょうか。重要なのは、まず成果の出やすい商品に絞って少額からでも始めてみること、そして広告の成否を分ける商品フィードを丁寧に最適化し続けることです。
この記事を参考に、ぜひ第一歩を踏み出してみてください。もし、自社だけでの運用に不安を感じる、あるいはもっと戦略的なアドバイスが欲しいという場合は、いつでもお気軽にご相談ください。14年間培ってきたノウハウで、御社の売上アップを誠実にサポートいたします。






