リスティング広告運用コラム

【品質スコア改善】リスティング広告で成果を出す5つの実践テクニック

リスティング広告運用

リスティング広告の成果、「もっと費用対効果を高められないか」とお悩みの経営者・ご担当者様は多いのではないでしょうか。実は、その鍵を握るのが「品質スコア」という指標です。このスコアを改善するだけで、広告費を抑えながら、より多くの見込み客にアプローチできる可能性があります。

こんにちは、神戸で14年間、中小企業様のWEB集客をお手伝いしているSELF ACHIEVEの新原です。今回は、多くの経営者が意外と見落としている「品質スコア」の重要性と、明日から実践できる5つの改善テクニックを、専門用語を極力使わずに分かりやすく解説します。

そもそもリスティング広告の「品質スコア」とは?

品質スコアは広告の「通信簿」です

リスティング広告における「品質スコア」とは、一言でいえば、Googleが出稿された広告の品質を評価する「通信簿」のようなものです。 このスコアは、キーワードごとに1から10の10段階で評価されます。

点数が高いほど「ユーザーにとって価値のある、質の高い広告」だとGoogleに判断されている証拠であり、逆に点数が低い場合は、広告のどこかに改善の余地があることを示唆しています。

なぜGoogleは品質スコアを重視するのか?

では、なぜGoogleはこのような仕組みを設けているのでしょうか。その理由は、Googleのビジネスモデルの根幹に関わっています。

Googleの使命は、検索ユーザーが求める情報に最も早く、的確にたどり着けるようにすることです。それは広告も例外ではありません。ユーザーが検索したキーワードと全く関係のない広告ばかり表示されたら、ユーザーはGoogleを使わなくなってしまいますよね。

つまり、品質スコアとは「その広告が、ユーザーの検索意図にどれだけ応えられているか」を示す指標なのです。Googleは品質スコアの高い広告を優遇することで、ユーザーの満足度を保ち、広告プラットフォームとしての価値を維持している、という事です。

なぜ品質スコアの改善が重要なのか?経営者が知るべき3つのメリット

品質スコアが広告の品質を示すことは分かりましたが、それを改善することがビジネスにどのようなメリットをもたらすのでしょうか。ここが経営者として最も知っていただきたいポイントです。

メリット1:広告費(クリック単価)が安くなる

最大のメリットは、広告費、特に1クリックあたりの単価(CPC)を抑えられることです。

品質スコアが高い広告は、Googleから「良い広告」と評価されているため、低い入札単価でも広告が上位に表示されやすくなります。あるデータでは、品質スコアが10の広告は、平均的なスコア5の広告に比べてクリック単価が最大で50%も割引されるという結果も出ています。

同じ1万円の広告費でも、品質スコアが高ければ、より多くのクリックを集めることができ、結果として費用対効果が劇的に改善するのです。

メリット2:広告がより目立つ場所(上位)に表示されやすくなる

広告が検索結果のどこに表示されるかは、「広告ランク」という別のスコアで決まります。そして、この広告ランクは、非常にシンプルな式で計算されています。

広告ランク = 入札単価 × 品質スコア

この式を見れば一目瞭然ですが、品質スコアは入札単価と同じくらい、広告の掲載順位に大きな影響を与えます。 たとえ競合より低い金額で入札していても、品質スコアが高ければ、競合よりも上に広告を表示させることが可能なのです。

メリット3:結果的に、問い合わせや売上が増えやすくなる

品質スコアを改善するプロセスは、単なる小手先のテクニックではありません。それは、「ユーザーが何を探しているのかを深く理解し、その答えを広告文とランディングページで的確に提示する」という活動そのものです。

この一連の流れがスムーズであるほど、広告をクリックしてサイトを訪れたユーザーは「自分が探していた情報はこれだ」と感じ、満足度が高まります。その結果、問い合わせや商品購入といった、ビジネスの成果(コンバージョン)に繋がりやすくなるのです。

品質スコアを決める3つの構成要素【改善のヒントはここにあり】

では、具体的に品質スコアは何によって決まるのでしょうか。改善のヒントは、この3つの構成要素に隠されています。

要素1:推定クリック率

これは、広告が表示された際に、ユーザーにクリックされる可能性がどれだけ高いかを示す指標です。 過去のクリック率(CTR)の実績などが加味され、「この広告はユーザーの興味を惹きつけ、クリックされやすいか」が評価されます。

要素2:広告の関連性

ユーザーが検索したキーワードと、表示される広告文の内容がどれだけ一致しているかを示す指標です。 例えば、「神戸 リフォーム」と検索したユーザーに対して、「大阪の新築物件」の広告を表示しても、関連性は低いと判断されます。ユーザーが探している情報と広告内容のズレが少ないほど、評価は高まります。

要素3:ランディングページの利便性

広告をクリックした先のページ(ランディングページ)が、ユーザーにとって分かりやすく、使いやすいかを評価する指標です。 ページの内容が広告文と一致しているかはもちろん、情報の探しやすさ、ページの表示速度、スマートフォンでの見やすさなども重要な評価ポイントとなります。

【実践テクニック】品質スコアを改善する5つのステップ

ここからは、品質スコアを改善するための具体的な5つのステップを、中小企業の現場ですぐに実践できるレベルに落とし込んで解説します。

ステップ1:推定クリック率を高める「魅力的な広告文」の作り方

ユーザーが数ある広告の中から、思わずあなたの会社の広告をクリックしたくなるような「魅力」を広告文に込めることが重要です。

具体的な数字を入れる

「満足度98%」「施工実績500件以上」など、具体的な数字は信頼性と説得力を高めます。

キーワードを広告文に含める

検索されたキーワードが広告文に含まれていると、ユーザーは「自分のための情報だ」と認識しやすくなります。

ユーザーのメリットを提示する

「送料無料」「初回相談無料」「見積もり無料」など、ユーザーにとっての明確なメリットを提示しましょう。

限定性や緊急性を訴求する

「今月限定キャンペーン」「先着10名様」といった言葉は、ユーザーの行動を後押しします。

例えば、神戸市でリフォーム会社を探している人には、

「【神戸市】で実績多数!満足度98%のリフォームなら。今なら無料相談受付中」

といった広告文の方が、単に「リフォーム承ります」と書かれているよりも、クリックしたくなると思いませんか?

ステップ2:「広告の関連性」を高めるキーワードと広告グループの整理術

多くの中小企業様のアカウントでありがちなのが、1つの広告グループに、関連性の低い様々なキーワードを詰め込んでしまうケースです。これでは、どのキーワードで検索したユーザーにも同じ広告文が表示されてしまい、「広告の関連性」が低くなってしまいます。

重要なのは、関連性の高いキーワードごとに広告グループを細かく分けることです。

【悪い例】1つの広告グループに全てをまとめる

  • キーワード:「リフォーム 神戸」「リフォーム 費用」「キッチンリフォーム 事例」「外壁塗装 相場」
  • 広告文:「地域密着のリフォーム会社。お気軽にご相談ください。」

【良い例】ユーザーの意図ごとにグループを分ける

  • グループA(地域で探す人向け)
    • キーワード:「リフォーム 神戸」「工務店 中央区」
    • 広告文:「神戸市でリフォームならお任せ!地域密着で安心施工。」
  • グループB(費用を知りたい人向け)
    • キーワード:「リフォーム 費用」「外壁塗装 相場」
    • 広告文:「リフォームの費用が気になる方へ。まずは無料見積もりから。」

このようにグループを分けることで、それぞれのユーザーの検索意図にピッタリ合った広告文を表示でき、「広告の関連性」のスコアが劇的に改善します。

ステップ3:「ランディングページの利便性」を向上させる3つのチェックポイント

広告文がどんなに素晴らしくても、クリックした先のページが使いにくければ、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。特に中小企業様のサイトで見落としがちな、以下の3点は必ずチェックしましょう。

【ランディングページ改善チェックリスト】

  1. スマートフォンで見た時に、文字やボタンが小さすぎないか?(モバイルフレンドリー)
  2. ページの表示に3秒以上かかっていないか?(表示速度)
  3. 問い合わせや購入のボタンは、どこにあるか一目で分かるか?(明確なCTA)

この3つを改善するだけでも、「ランディングページの利便性」は大きく向上する可能性があります。

ステップ4:品質スコアの「現状把握」から始める

改善を行う前に、まずは自社の広告の品質スコアが現在どうなっているのかを確認しましょう。Google広告の管理画面にログインし、「キーワード」の項目から「表示項目」を選択し、「品質スコア」関連の項目を追加すれば、各キーワードのスコアを確認できます。

まずは、品質スコアが低いキーワードや、3つの構成要素(推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性)のステータスが「平均より下」と評価されているものから、優先的に改善に着手しましょう。

ステップ5:改善のサイクルを回し続ける

品質スコアの改善は、一度行ったら終わりではありません。広告文のテストを繰り返したり、ランディングページを少しずつ修正したりと、継続的な改善(PDCAサイクル)を回し続けることが重要です。

これは、私が経営理念として掲げる「現状に満足せず常に改善(学習)する姿勢」にも通じます。市場やユーザーのニーズは常に変化します。その変化に対応し続けることこそが、WEBマーケティングで成果を出し続ける唯一の方法だと、私は14年間の経験から断言します。

よくある質問(FAQ)

Q: 品質スコアの目安はどれくらいですか?

A: 業界やキーワードによって異なりますが、まずは「7」を目指すのが一般的とされています。 ただし、スコアの数字だけを追いかけるのではなく、3つの構成要素(推定クリック率、広告の関連性、LPの利便性)のステータスが「平均的」または「平均より上」になっているかを確認することがより重要です。

Q: 改善を試みても、なかなか品質スコアが上がりません。どうすれば良いですか?

A: 品質スコアの改善は、変更がシステムに反映されるまで少し時間がかかることがあります。まずは1〜2週間様子を見てみましょう。それでも改善しない場合、広告グループの分け方がまだ適切でなかったり、ランディングページに根本的な問題があったりする可能性があります。一度、専門家にアカウントを診断してもらうのも一つの有効な手段です。

Q: 品質スコアが低いキーワードは、停止した方が良いのでしょうか?

A: 一概には言えません。そのキーワードが問い合わせや売上(コンバージョン)に繋がっているのであれば、停止するのではなく改善策を優先すべきです。ただし、コンバージョンにも繋がらず、品質スコアも低いキーワードは、無駄な広告費を使っている可能性が高いため、停止を検討しても良いでしょう。

Q: 品質スコアの改善は自社でもできますか?

A: はい、この記事でご紹介した基本的なテクニックは、自社でも十分に実践可能です。特に中小企業様の場合、自社の強みやお客様のことを一番理解しているご担当者様が試してみる価値は非常に高いです。もしリソースが足りない、あるいはより専門的な分析が必要だと感じた際には、私たちのような外部の専門家を頼ることもご検討ください。

Q: 「広告の関連性」を高めるために、ランディングページにキーワードを詰め込んでも良いですか?

A: いいえ、それは逆効果になる可能性が高いです。大切なのは、キーワードの数ではなく、ユーザーの検索意図に沿った質の高いコンテンツを提供することです。不自然なキーワードの詰め込みはユーザー体験を損ない、かえってGoogleからの評価を下げる原因になります。

まとめ

今回は、リスティング広告の成果を最大化するための「品質スコア」改善について、5つの実践テクニックを中心にお伝えしました。

品質スコアを高めることは、単なるテクニック論ではありません。「検索しているユーザーに対して、いかに誠実に、価値ある情報を提供できるか」という、ビジネスの本質そのものに繋がっています。これは、私たちが掲げる「実直に。誠実に。」という理念とも深く結びついています。

まずは、ご自身の広告アカウントの品質スコアを確認することから始めてみてください。もし、改善に行き詰まったり、何から手をつければ良いか分からなくなったりした際は、いつでもお気軽にご相談いただければと思います。あなたの会社のWEB集客を、経営者の視点から伴走しながらサポートいたします。

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